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連載コラム

「安全・安心i-City推進事業」、新年度で概算要求

[ 2009年11月12日 ]

「ユビキタスタウン構想」、年内に交付先決定<総務省>

ICT関連技術を集中的に活用することで、安心・安全な街づくりの実現を支援する施策を展開する総務省(情報流通行政局地域通信振興課)は、来年度事業で「安全・安心i-City推進事業」を展開するため、概算要求(約82億円)に盛り込んだ。

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法人税など税収不足等で地方自治体などは厳しい財政事情のなか、遠隔医療をはじめ、児童・高齢者の見守り、災害対策など、ICTを活用して地域の安全・安心確保、地域経済社会の活性化を即効的に実現するため、これまで進めてきた「地域ICT利活用モデル構築事業」によるモデル等を基に、地方公共団体・第3セクターに加え、新年度では地方公共団体の承認を得たNPO等も含め、各々の創意工夫に基づいたICTの導入(ICT基盤・機器整備、システム設計・構築、ICT人材招聘・育成等)を総合的に支援するもの。これにより、安全・安心な街づくり等の全国的拡大を推進するほか、ICT利活用事例の収集分析、成果・ノウハウ等の普及展開を図る。

なお、今年度補正予算(118.6億円)で「ユビキタスタウン構想推進事業」を展開しており、全国の自治体・第3セクターからの申請を受け、現在、採択候補として300弱のプロジェクトの最終調整を行っており、年内にも正式に交付決定する見通し。これについて、担当の馬宮和人・地域通信振興課課長補佐は次のように解説する。

「今年度単年度事業として展開しているユビキタスタウン構想推進事業には、これまで全国から数百件に上る申請がありました。ICTの導入に係る一連の取り組みに要する経費(イニシャルコスト)として、基盤整備、ICT関連システムの構築・改修、及び人材研修・育成等を盛り込んだ各事業提案について、清水氏を主査とする評価委員会で①地域性・独創性、②技術性・先進性、③汎用性、④安心・安全等の効果、⑤地域経済への波及効果、⑥ICT人材活用、⑦事業計画の熟度、⑧事業の継続性、更に複数プロジェクトの実施、地域独力でのブロードバンド整備等を評価基準として策定された評価に基づき、査定しました。現在、採択候補団体との間で、最終的な事務的調整を行っており、年内にも交付決定することを目指しております」。

対象は1プロジェクトにつき、上限1億円、5,000万円、3,000万円、1,500万円の4段階での定額補助枠を設けたが、上位2段階のプロジェクト案件が大方のようだ。

一方、「児童・高齢者見守り」「遠隔医療」「介護支援」「防災情報提供」などを補助対象事業としており、その結果、「内々示通達した案件には、どこに住んでいても高度な医療が受けられる"遠隔医療"の普及推進を目指した自治体をはじめ、救急車に車載カメラを搭載することで救急画像を病院へ伝送する救急医療事業、健康長寿のための在宅健康管理事業、ICタグ等を活用した子どもの安全・安心見守り事業、IP緊急通報や光回線を活用した定点カメラによる観光交流・防災事業などを申請した自治体もありました。総括すると、先進技術を導入するものではなく、現在既に活用されている汎用的なICT技術を上手くとりいれる、または、組み合わせることで、地域全体や地元住民等に幅広く役立つシステムの構築を目指しているのが特長と言えます」。

補助金交付が決定した各事業が地元・地域において活用されるだけでなく、一つのモデル事業として全国的に"飛び火"することに期待したい。

(2009年11月10日発行号より)

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