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連載コラム

全国初「移動防犯カメラ車」開発!<警視庁>

[ 2010年7月12日 ]

衛星通信回線で警視庁本部と管轄警察署に伝送も

 警視庁は、ひったくり等犯罪多発地区や犯罪が発生する蓋然性が高い繁華街などに機動的に配備が可能な「防犯カメラ車(移動防犯カメラシステム)」(写真)を全国で初めて開発し、2日、報道陣に公開した。警視庁ではこれまで犯罪対策の一環として街頭防犯カメラシステムを歌舞伎町地区など5地区に160台設置・運用してきた結果、一定の成果を上げてきた。今回、これらの地区以外にも犯罪多発地区があり、防犯カメラを機動的に設置・運用することができる新たな防犯カメラシステムを開発したもの。

 「移動防犯カメラ車」は、2トントラックをベースに、パラボラアンテナや電光掲示板、カメラを取り付けた伸縮式ポール等を搭載。伸縮ポールは格納可能で、地上から高さ6.7メートルまで伸ばすことができ、『高解像度カメラ』(125万画素、最低照度0.005LUX)1台、『ドーム型カメラ』(38万画素、0.04LUX)2台を取り付けている。

 このほか車輛には『可搬型IPカメラ』(9台)、映像伝送用アンテナ9個、水素燃料電池電源ボックス9個などを搭載。可搬型IPカメラは、移動防犯カメラ車を中心とする半径約150メートル以内の街路灯等に設置し、カメラの映像を暗号化し無線LANで伝送、同車で受信する。電源は水素燃料電池を使用する。車両に伝送された画像のうち、必要のある時は衛星通信回線等を使用し、警視庁本部へ伝送するほか、持ち運び可能な『パラボラアンテナ』を活用し、管轄警察署に伝送することも可能。 但し、移動中の撮影など隠し撮りは行わず、駐車した場所での撮影に限定。画像は1週間保存し、その後上書き消去する。

 警視庁では、移動防犯カメラ車を導入するにあたり、同車両の運用方法等について外部有識者委員会の提言を受け、適正に運用するとしている。

 「移動防犯カメラ車」を公開した席上、青山生活安全総務課長は「これだけの装備を施した移動カメラ車は、地域の防犯に役立つものと考えています。カメラ車は、実際に犯罪多発地区へ迅速に移動できる機動性を持っているほか、カメラ車の周辺地区に可搬型カメラ9台を設置する事ができ、一定エリア内をカメラでカバーする事が可能です。初陣出動は、現在、警視庁と足立区で一致協力して足立区の治安再生を目指していることから、7月13日から8月下旬まで綾瀬駅前の東京武道館周辺でカメラ車を配備する予定です。プライバシーに配慮し、地域住民などには前もって回覧板などでお知らせするほか、運用中には車輛後方に設置した電光掲示板や可搬型カメラを設置する周辺地区に設置する標示板でもお知らせします。今後は犯罪発生状況から(各警察署長の要請等を基に)活動地域を決定していく方針です」と、導入による効果に期待をよせた。

 今後、移動防犯カメラ車を繁華街、歓楽街等の犯罪多発地区をはじめ、女性・子どもを狙った犯罪やひったくり、放火等が集中的かつ連続的に発生する地域などに迅速・的確に配備し、犯罪抑止に努めるとしている。

 カメラと録画装置はパナソニック製。また、総事業費は1億6000万円、維持費は年約700万円。

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(2010年7月10日発行号より)

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