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連載コラム

近く「ガイドライン」公表、機能・運用を標準化<警察庁/「街頭防犯カメラシステムモデル事業」>

[ 2011年3月28日 ]

新年度、札幌と福岡でも展開

 安全・安心なまちづくり推進を目的に、警察庁主導によるJR川崎駅東口地区での2カ年に亘って進めてきた「街頭防犯カメラシステムモデル事業」について、近く報告書にまとめ上げ公開する。設置・運用前と運用後に行ったアンケート結果なども踏まえ、機能や運用規定など総合的に"標準化"するもの。また、新年度で新たに札幌(すすきの、40台)、及び福岡(中州、40台)でもパイロット事業を展開し、3モデル地区事業として集大成させる。

 「街頭防犯カメラの設置・運用について、事前と運用後のアンケートで大きく変わった事は、地元住民でプライバシー侵害というイメージが殆ど薄れ、逆に安心感が高まったと言う感想が多く聞かれ、実際に犯罪発生率も大幅に減少するなど、一定以上の効果があった」(赤松忠幸・警察庁生活安全局生活安全企画課警視正・都市防犯対策官)。

 これは、全国における刑法犯認知件数がピークであった平成14年に、警視庁が全国一の繁華街・歌舞伎町に防犯カメラを設置・運用した結果、1、2年後に刑法犯が大幅に減少した事を受け、警察庁では日進月歩の防犯カメラシステムの高度機能・標準化と共に、設置場所や運用方法などを検証する「街頭防犯カメラモデル事業」として、平成21、22年度の2年間に亘り、JR川崎駅東口地区をモデルに運用してきた成果。運用に当たっては、法律、都市工学、画像処理技術の専門家や自治体、地元住民で組織した有識者会議で幾度となく検討を繰り返し、プライバシー保護(マスキング機能装備)や録画像の確認や保存管理等の厳格な運用基準を規定し、課題なども抽出してきた。

 一方、高度機能として開発を進めてきた、繁華街等での人や車両等が通常の状態で動く範囲を超えた激しい動きや持ち去り、置き去りといった異常行動を画像処理技術で自動検知し、警察署に通報する"異常行動検出機能"も運用・検証した結果、これら総合的に一定以上のレベルの成果を確認しており、近く標準化したものを「ガイドライン」として策定、公開する。

 なお、殺人事件など最近の重要犯罪では周辺の防犯カメラが捉えた撮像を一般公開することで犯人出頭や検挙に至るケースが多く、「今後、犯罪発生率が高い全国の都道府県警察をはじめ、自治体や商店街・自治会等が導入する際の参考としてガイドラインを公開し、一方でこれまで全国で積極的に展開されてきている自主防犯活動も今後も継続的に実施して頂く事で、安心・安全なまちづくりを推進する機能が確実に果たせると思います。また、画像処理によるトレーサビリティなど新たな機能開発のブラッシュアップや、"早く、安く、沢山"市場に導入できるためにも、メーカー側の更なる研究開発に期待します」(同)と、エールを送る。

(2011年3月10日発行号より)

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